北九州市小倉北区室町2-11-11

矯正治療のリスク・副作用

矯正治療のリスク・副作用

以下は、一般的なリスク・副作用とされていることです。治療前にお読みいただけますようお願いいたします。

1.歯根吸収(歯根が短くなる)
矯正力を加えると、歯根の周りに骨改造現象が起きて歯が動くのですが、歯根吸収を起こす可能性もあります。歯根吸収は矯正力のみが原因というわけではなく、矯正してない人でも歯根吸収が起きこることがあります。歯根吸収のほとんどが歯の寿命や歯の機能低下に関与しないと言われています。

2.歯肉の退縮やブラックトライアングル(前歯の間の歯肉が低くなり暗く見える)出現
矯正治療が100%原因というわけではありませんが歯肉の退縮やブラックトライアングルの出現することがあります。加齢とともに歯の周りの骨が痩せてきて、歯肉が下がることがあります。前歯の形態が逆三角形である場合はきれいに並べるとブラックトライアングルができることがあります。歯周組織の状態が悪化している場合や不適切な歯みがきを行っていると、適正な矯正力を用いても歯肉が下がることがあります。

3、治療期間の延長
歯の動きには個人差があります。治療前に予定していた治療期間よりも長くなる可能性もあります。

4、矯正装置による違和感や発音障害、摂食障害
装置を付けることによって違和感、発音障害、摂食障害が生じることがありますが、徐々に慣れていきます。違和感や発音障害、摂食障害の程度は個人差があります。これは表側矯正でも裏側矯正でもマウスピース矯正でも起こります。

5、治療後の痛み
痛みは治療開始1日〜1週間程度は違和感を覚えますが、次第に減少してきます。
また、歯ぎしりで寝ている間に上下の歯が衝突して痛くなることがあります。

6、虫歯、歯周病のリスク
矯正治療装置が装着されると歯ブラシが届きにくくなります。歯の汚れ(歯垢)の中に虫歯菌や歯周病菌が存在しており、歯の汚れが取り残されると、虫歯や歯肉炎、歯周病に罹患するリスクが高くなりますので食後の歯みがきを徹底していく必要があります。

7、歯根と骨の癒着
時として歯根が歯槽骨と癒着していて、矯正力をかけても歯が動かない場合があります。その場合は癒着している歯を削合したり、抜歯したりする必要が生じ、治療計画を変更しないといけません。

8、知覚過敏、変色、歯髄壊死
動的治療中に一過性に知覚過敏や変色を生じることがあり、また歯髄壊死が生じる場合もあります。

9、治療計画の変更
患者さんの事情や口腔状況等によっては、当初予定していた治療計画を変更することもあります。

10、治療後の「後戻り」
矯正治療によってきれいな歯並びが完成し、矯正装置を除去してそのままにしておくと、歯並びは再び崩れていこうとします。歯並びが崩れないように、前歯の裏側にワイヤーを張り付けたり、就寝時マウスピースを着用することで、歯並びを維持することができます。

11、日常生活への影響
装置がはずれて急遽御来院が必要となることがあります。予約していても待ち時間が長くなったり、治療時間が長くかかって、帰宅時間が遅くなることがあります。また抜歯後の痛みのために食事に支障があることがあります。

12、咬みごこちの個人差
歯科学的に正しい咬み合わせに整えても、長年過ごしてきた凸凹の歯並びの状態の方が咬みやすかったと思われることがあるかもしれません。矯正後の歯並びに時間をかけて慣れていただく必要があります。

13、歯の移動位置
矯正治療で移動させた歯は、移動前とまったく同じ位置に戻すことはできません。

14、治療目標
治療のゴールは患者様の骨格、歯の大きさ・形態・左右差、歯の欠損、歯の修復物等によって異なり、矯正治療では問題点を改善できない場合もあります。例えば、前歯の大きさに左右差があれば上下の前歯の中心が合わなくなります。骨格的に問題があれば外科矯正をしなければ改善できない場合もあります。歯が著しく摩耗している患者様は歯の長さがそろわないことがあり、歯の削合・修復が必要になります。

15、転院について
矯正治療は歯科医院によって矯正治療費、使用する装置・器具、治療方法が異なるため転院の際は転院先で新たな契約が必要となります。